採用がうまくいかない会社には、ある共通点があります。
「応募が来ません。」
採用の相談を受けると、よく聞く言葉です。
詳しく話を聞いていくと、多くの企業が転職口コミを気にしています。
「あの口コミが原因だと思うんです。」
確かに、転職口コミは応募者の判断材料の一つです。
しかし、私はこれまで多くの企業を見てきて、「口コミそのものが採用を止めているケース」は意外と少ないと感じています。
むしろ、本当に採用が止まってしまう企業には、別の共通点があります。
それは、会社の情報が止まっていることです。
求職者は「今の会社」を知りたい
求職者は口コミだけを見ているわけではありません。
ホームページ。
採用サイト。
代表メッセージ。
社員紹介。
SNS。
Googleマップ。
あらゆる情報を見比べながら、「今の会社」を知ろうとしています。
ところが、採用に苦戦している会社ほど、ホームページのニュースは3年前で止まり、採用ページには古い写真が並び、社員紹介も更新されていません。
その状態で転職口コミだけが新しく更新されていると、求職者は何を信じればいいのでしょうか。
比較できる情報がないため、一件の口コミが必要以上に大きく見えてしまいます。
情報が少ない会社ほど、口コミは強くなる
私はいつも、口コミの影響力は「口コミの強さ」ではなく、「会社が発信している情報量」で決まると思っています。
毎週情報発信している会社。
社員の働く姿が見える会社。
理念が伝わる会社。
お客様の声が掲載されている会社。
こうした企業は、一件の悪い口コミだけで評価が決まることはありません。
一方で、会社から何も情報が出ていなければ、求職者は口コミに頼るしかありません。
つまり、口コミの影響力を大きくしているのは、口コミではなく「情報不足」なのです。
採用ブランディングは、特別なことではありません
「ブランディング」と聞くと、難しく感じる方もいるかもしれません。
しかし、本来の採用ブランディングはもっとシンプルです。
会社の日常を伝える。
社員の声を紹介する。
代表の考えを発信する。
仕事のやりがいを伝える。
求職者が安心できる材料を、一つずつ増やしていくことです。
派手な広告よりも、この積み重ねの方が、長い目で見ると企業への信頼を育てます。
口コミは消えるかもしれません。でも、信頼は積み上げるしかありません。
削除できる口コミは、適切に対応すればいいと思います。
しかし、それだけでは採用力は戻りません。
採用力を支えるのは、「この会社なら安心して働けそう」と感じてもらえる情報です。
だから私は、口コミ対策を相談された企業にも、「削除だけで終わらせないでください」とお伝えしています。
削除を待つ時間こそ、会社の魅力を伝える時間に変えてほしいのです。
採用活動は、悪い口コミとの戦いではありません。
未来の仲間に、自社の価値を正しく届ける活動です。
その視点を持ち続ける企業こそ、口コミに振り回されず、長く選ばれ続ける企業になっていくのではないでしょうか。



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